公式サイトの詳細やテレビCMが公開されました。
毛糸のヨッシーを制作しているよ、と初めてアナウンスされてから2年半あまり。
無事リリースされる運びとなった今作の、
ヨッシーの魅力を引き出している“毛糸の活用というアイデア”に着目してみました。
公開されたばかりのテレビCM冒頭部分に注目してみましょう。
いろんな色・柄のヨッシーが
画面手前めがけてはしってきます。
カラフルでバリエーション豊かなヨッシーたちの群れ、
そして毛糸でできた体でとてとて頼りなく走る様子。
今度の主役は、こんな感じの癒やし系のヨッシーですよ、
という猛烈アピールから始まっているのですね。
ほどなくして、カメックの攻撃を受けてしまうヨッシーたち。
体を構成する糸がほどかれて
毛糸玉になってしまいます。
毛糸がほどかれる表現から、
暖かくてかわいらしい世界観や
「ウールワールド」ならではの遊びのテンポを予感させますね。
ゲーム内容やタイトルの説明などのアナウンスが無い状態で、
キャラの動きだけでゲームの機能美を魅せる入り方。
分かりやすさとキャッチーさ、双方に自信があるからこその構成だと思います。
◆変化がなくてもダメだし、斬新すぎてもダメ。だから難しい
「ヨッシー ウールワールド」のCMを見て
ニンドリ2015年8月号のスプラトゥーン開発者インタビューを思い出しました。
「スプラトゥーン」のカスタマイズ要素は、
目と肌の色だけだという話題があがったときに
情報開発部の坂口翼さんは
「新しいキャラクターを打ち出すときに
いろんなシルエットがあるとぶれる印象があるので」と理由を説明していました。
私はこの文章を読んだときに、
ストンと腑に落ちたんですよね。
任天堂がキャラクターを取り扱う上で、
大事にしているポイントが見えた気がしたのです。
「スプラトゥーン」に限らず、
キャラクターを多くの人に知ってもらい、愛してもらおうとおもったら
いくつか注意をしなければいけない点があるように思います。
シルエットに関係する部分を簡単に変更するわけにはいきません。
みんなに愛されるキャラクターには、一貫性があります。
新鮮みや驚きが求められる一方で、
以前と変わらない箇所が残されていること、
それが根強く人気がつづくキャラクターの条件なのでしょう。
「ヨッシー ウールワールド」は
キャラクター商品を作るうえでの難題を
“毛糸”というアイデアで易々と乗りこえてしまっているのが凄くて。
50種類以上のヨッシーが登場するのが売りの本作。
色違いのバリエーション、柄のバリエーションを
普通の性質のキャラクターで表現するのには限界がありますよね。
ヨッシーというキャラだけで50以上のパターンを頑張って作っても、
わざとらしく感じられてしまう可能性が高いです。
でも「ウールワールド」には、毛糸で体が作られているから
不思議な説得力が備わっているように思うのです。
おなじような形の洋服でも、
いろんな色や柄のものを買いそろえたくなるように
色んな柄が編み込まれたヨッシーから
ただの色違いキャラ以上の魅力が宿っています。
それに、ヘイホーやパックンフラワーなど、
既存のキャラクターも毛糸姿になることによって
魅力がパワーアップしていると感じています。
頼りないヒラヒラとした手足が
体にひっついているヘイホー。
毛糸の糸で締め上げられて、
うごめくパックンフラワーの顔。
今まで見慣れてきたはずのキャラなのに、
何度みてもキュンとくるというか、
本当に可愛いなあと感動してしまうんですよね。
「ヨッシー ウールワールド」のamiiboとして、
3色の編みぐるみヨッシーが発売されます。
編みぐるみヨッシーを紹介するイメージ写真の雰囲気が
いつになくオシャレですよね。
キーチェーンを用意すれば、
キーホルダーとしても使用できるようになっています。
フィギュアタイプのヨッシーamiiboは2種類発売済みなのですが
毛糸のイメージから新たなタイプのamiiboが生み出されることになったことが嬉しいですね。
今回はキャラクターの表現だけではなく、
amiiboにも新たな形態をもたらした
“毛糸の活用というアイデア”について語ってみました。
ゲーム本編も気になりますが、
編みぐるみamiiboを早く触ってみたいです。それでは!
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